オークマ テクノ(タイランド)
NC工作機械の販売・メンテナンス
最大の強みは、代名詞“高剛性”と
独自NC装置の開発・生産力
日本の工作機械業界で、御三家の一角を担う今年、創業から117年を迎えるOKUMA(オークマ)。 現地法人の設置は2000年。その後、11年の大洪水後の自動車生産台数の急激な拡大を背景に、受注が増加。アフターメンテナンス体制のさらなる充実が急務となったという。現法トップの三井忍マネージングダイレクターが「メーカーとしての責務を果たすため」と話すとおり、現在、多くの顧客数を有している同社は、“責務” というお題目の下、14年4月には、新社屋を開設し、サービス向上に手を緩めることはない。同社の代名詞は“高剛性”。つまりは、丈夫で硬い金属でもスムーズに削れる強さにある。また、最大の特徴が、工作機械の頭脳である数値制御(NC)装置を自社で開発・生産している点だ。「工作機械では母体であるメカ部分とNCは相補関係にありますが、多くの同業メーカーは、他社製のNC装置を採用しているところが殆どです」(三井氏)。独自製品であれば、不具合が生じた際に、他社(NC装置メーカー)を通すことなく、自社内で完結できる。安定生産を求める企業にとって、不測の事態の迅速対応は大きなメリットだ。一方で、日本の工作機械は高い精度を武器にシェアを伸ばし、反面、低価格機種では韓国や中国メーカーの独壇場であった。ところが、同社は台湾工場で「GENOS(ジェノス)シリーズ」と呼ぶ、コストパフォーマンスに優れた小型旋盤や縦型マシニングセンタを生産し、同価格帯でも勝負にでる。「アフタサービスという付加価値があるからこそ戦えます」と同社の快進撃は止まらない。
※この情報は2015年9月現在の取材を元にしています