オークマ テクノ タイランド
NC工作機械の販売・メンテナンス
高剛性、高品質なNC装置を自社開発
METALEXではASEAN初お披露目製品も
日本の工作機械業界で御三家の一角を担う「オ-クマ株式会社」は、今年で創業118年を迎えた。タイでの現地法人設立は2000年。その後、11年の大洪水後の自動車生産台数の急激な拡大を背景に、受注が増加し、業績を伸ばしていった。
同社の代名詞は“高剛性”。丈夫で硬い金属でもスムーズに削れる強さにある。また、最大の特徴が、工作機械の頭脳である数値制御(NC)装置を自社で開発・生産している点。NCと機械を一貫して開発・製造しているメーカーは少なく、三井忍マネージングダイレクターは「機械とNCは互いの特徴を生かしながら開発しています。弊社が譲れないテーマが“機電一体”。いわばハードとソフトが絶妙に融合されているわけです。 長く使えば、よりその特性が出ます」と高い製品力に胸を張る。
最近では、自動車不況にも関わらず、5軸の工作機械や複合加工機といった高機能機にも注目が集まっているという。「タイの企業全体が高付加価値というものに取り組み出しています。背景には、人件費の高騰、AECの発足もあり、各企業が独自性を打ち出そうとしていますね」と話す一方で、コストパフォーマンスに優れた製品の需要も一定層あり、「今後は二極化が進むでしょう」と予見している。同社では、台湾工場で「GENOS(ジェノス)」シリーズという、コストパフォーマンスに優れた小型旋盤や立形マシニングセンタを生産し、景気の波に左右されないための準備も欠かしていない。
11月に開催されるMETALEXでは、ASEAN初お披露目となる5軸加工機を投入する。タイでも躍動を続ける、“オークマブランド”から目が離せない。
- ①航空機やエネルギー産業の複雑形状部品などのワンチャッキング多面加工から同時5軸加工、そして「旋削+5軸」複合加工まで工程集約可能な5軸制御立形マシニングセンタ、MU-Vシリーズ
- ②工程集約から自動化まで対応可能な優れた拡張性を持つグローバルCNC旋盤、GENOS Lシリーズ
- ③高速・高剛性・高精度・高品質と低コストを実現した立形マシニングセンタ、GENOS Mシリーズ
- ④今後の課題として、現地スタッフのスキル向上を挙げた三井MD。「技術的な提案からサポートまでを、そう遠くない時期にタイ人スタッフだけで行っていくことが重要になっていくでしょう」
※この情報は2016年10月現在の取材を元にしています