Megabangnaから“Megacity”へ
President
Paphitchaya Suwandee
パピッチャヤー・スワンディー
今年5月、開業6周年を迎えた超大型複合施設「Megabangna(メガバンナー)」を運営する「SF DEVELOPMENT」。巨大なコミュニティとして広がりを見せるメガバンナーの戦略を、同社の代表取締役・スワンディー氏に尋ねた。
メガバンナー開業のきっかけをお聞かせください
着工は2010年。12年5月にグランドオープンを果たしました。もともとこの辺り一体は農業エリアで、当時の開発チームが「ここには“幸せを得るための何か(余暇を楽しむための場所)”が足りない」と感じたのが立ち上げのきっかけでした。サイアムなどバンコクの中心地とは別に、バンナーに住んでいる人たちに向けた地域密着型の施設として、バンナーを“東の中心地”にしようと考えたんです。
その同じビジョンを持ち、パートナーシップを結んだのがIKEAです。タイ初進出ということもあり、大きな話題を呼びました。この“集客力・ブランド力”が、私たちの狙いでもありました。また、弊社は「エスプラネード」や「ラ・ヴィレ」といったコミュニティモールをいくつも企画・運営してきたので、そのノウハウも生かしながら進めてきました。当時と今を比較すると、家や学校を含めた約1000軒もの施設が増え、バンナー全体が急速に発展していると感じます。
全体のコンセプトについて
私たちが当初から考えていたのは、メガバンナーを中心とした“街づくり”です。ただ商業施設をつくるのではなく、そこを中心に街としてバンナーエリアを発展させていきたいと考えていました。メガバンナー開業は、その1つ目のステップです。総面積254ライ(40ヘクタール)の敷地には現在、800を超える店舗が入居しています。けれど実際は、まだ所有する敷地の半分も活用できていません。そのスペースを使い、さらに皆さんの暮らしを楽しくするためのサービスを展開していくのが次のステージです。常に頭に置いているのは、メガバンナーを通して周りの関係者、そしてこのエリアに住んでいる人たちをどうやって幸せにするか。みなさんのライフスタイルのひとつになれればと思っています。
昨年末には新しいフードエリアがオープンしました
2万㎡の敷地に、29店舗が入居する「MEGA FOODWALK」と、1200台を収容できる駐車場を増設しました。これが、2つ目のステップです。日本食、タイ料理、カフェなどバリエーションに富んだお店に加え、大型スーパー、オーガニックスーパー、ワイン専門店なども入っています。中でも注目は、“メガバンナー限定”のコンセプトショップです。
例えば、タイで大人気のスイーツカフェ「After you」と「スターバックスコーヒー」がコラボしたお店があったり、「S&P」も既存店とは違うメニューやブランディングをしていたり。あと日本人に人気の「梅の花」も、レストランではなくカフェとして入っています。こうしてメガバンナー限定のサービスを提供することで、遠方から人を呼ぶことに繋がります。
さらにテーマパークができると
5月には、家族連れに向けたUSAの「マーベルアトラクション」がオープン、さらに8月にはアメリカンスクールも開校予定です。ファミリー層が求めるサービスを、今後ますます強化していきたいと考えています。それに先立って営業しているのが託児所です。これはお客様アンケートで「たまには子どもを預けてゆっくり買い物したい」という声から実現しました。私自身は直接お客様の声を聞くことはできませんが、現場でのヒアリングを定期的に行い、サービスに反映させています。
今後の展望は
私たちの最終ステージは「Megacity(モダンコミュニテイ)」です。メガバンナーを訪れた人たちが、ここをひとつの街として過ごせるよう、さまざまなサービスを作っていきたいです。来年には、室内のアクティビティを立ち上げることが決まっています。
アイディアのもとは?
流行りは何か、何に興味があるかなどをSNSで常にリサーチしています。あとは旅先で見たもの、体験したものからインスピレーションを受けて、新しいアイディアが生まれる時もあります。プライベートでは、家族といる時間が一番大切ですね。休日にメガバンナーに来て、意見をもらうこともありますよ(笑)。
SF DEVELOPMENT CO., LTD.
02-105-1000
38, 38/1-3, 39 Moo 6, Bangna – Trad Rd., Bang Kaew, Bang Plee, Samut Prakarn 10540
http://mega-bangna.com