HITACHI TRANSPORT SYSTEM VANTEC (THAILAND)「物流プラットフォームで業界の垣根を越えます」 佐藤 宏樹

「物流プラットフォームで業界の垣根を越えます」

《プロフィール》
マネージングダイレクター
佐藤 宏樹
さとう ひろき
■1969年生まれ。徳島県出身。1993年4月入社。中国駐在や3PL営業などを経て2019年10月から現職。
■座右の銘:一期一会
■尊敬する人物:原辰徳
■趣味:旅行、ラーメン店巡り
■愛用の腕時計:アップルウオッチ
■よく見るまたは活用しているウエブサイト:Yahoo Japan
■休日の過ごし方:ゴルフ、マッサージ、買い物


ASEANの物流はこれからです

仰る通りです。世界の物流最前線と言ってもよいほどです。ASEAN各国が高い経済成長率を続けています。中でも、陸ASEANと言われる、インドシナ半島の中国南部を含む、ベトナム、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマー、マレーシアでは、東西南北に分けられた経済回廊と呼ばれる陸路で荷を運ぶクロスボーダー輸送が増加中です。

 

お膝元のタイはいかがでしょう

弊社においては、2012年に自動車部品物流をグローバル展開するバンテックを完全子会社化。同時にタイでは、ローカル物流企業の「Eternity Grand Logistics PCL(ETG)」を傘下に加えたことで、タイ国内38拠点のネットワークを活用した陸送・倉庫事業の強化を図りました。起点となるタイを盤石にしたことで、点ではなく陸ASEANという面での展開ができるようになり、域内のあらゆるニーズに対応できるようになりました。

 

調達、生産から、販売や流通、アフターサービスまで、サプライチェーンのさまざまなステージにおける物流業務を包括的に請け負えるサービス体制を整えていることに加え、弊社グループ拠点と輸配送網にフォワーディング機能を組み合わせるなど、顧客のグローバル展開をサポートするグローバル3PL運営モデルも構築しています。システム物流の経験を生かしたお客さまのあらゆるニーズへの対応を心掛けており、国内物流網と倉庫・フォワーディングを連動させた一貫した物流サービスを提供できるのが強みです。お客さまが抱えいているさまざまな物流課題を共有・解決していくことが弊社の使命だと考えています。

 

新たなステージに入ったそうですね

2019年5月に、2019~2021年度の中期経営計画「LOGISTEED 2021」で掲げたビジネスコンセプト「LOGISTEED」を発表しました。これには、ロジスティクスを超えてビジネスを新しい領域に導いていくという意思が込められています。日立物流グループの最大の強みを生かしたスマートロジスティクスをコアとしながらも、業界・事業を超えた協創領域の拡大を図り、新たなイノベーションを実現していくという思いも込められているのです。

 

具体的な戦略を教えてください

LOGISTEEDに込められた、テクノロジーの活用と業界・事業を超えた協創の一つとして、タイで新たなサービスを開始しました。経済成長を遂げたタイでは、人件費の高騰が進んでおり、また、少子高齢化による労働力不足が深刻化しつつあります。

 
さらに、タイではPM2.5(微小粒子状物質)による大気汚染や交通渋滞などが課題です。そこで、弊社は日立アジア社との協力Lumada(=IoTやデータ分析などの基盤)を活用して、最適な輸送ルートを策定・提供する「輸送車両シェアリングサービス」を開始しました。

 

これは、輸送配送業車と荷主企業の配送依頼などあらゆる情報を集積・分析することで、最適なタイミングと条件での集荷を可能にし、効率的な配送手配を実施するものです。物流コストを下げ、輸送現場の労働力不足にも対応する画期的なサービスであり、無駄な車両稼働を減らすことで排気ガスによる大気汚染や交通渋滞を緩和することができます。このサービスは日立物流グループだけではなく、より多くの企業に参加して頂くことが重要であり、まさに、業界・事業を超えた協創領域でのプラットフォームサービスです。

 

赴任早々、ミッション満載ですね

海外赴任については、中国での経験がありますが、トップとしてタイ(2019年10月赴任)にくることとなったのは青天の霹靂でした。とはいえ、前述した通り、LOGISTEEDを具現化した「輸送車両シェアリングサービス」も始まったばかりです。

 

タイやASEANは、コールドチェーンやEコマースなど、まだまだ物流需要が拡大する地域なので、とてもやりがいを感じています。

 

業界・事業を超え、タイの物流を変えるために日夜汗をかくスタッフ陣

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