日本の洋食をバンコクで楽しむ
祖母から受け継いだ“おふくろの味”

日本の食の中にはいわゆる「日本の洋食」という確固たるジャンルが存在する。ハンバーグ、オムライス、グラタン、ナポリタンなどはその代表例で、日本人が日本人の趣向に合わせて工夫してきた美味しさだと言えるだろう。

そのような日本の洋食をバンコクで食べられることで、在タイ日本人に人気を博しているのが「居酒屋ビストロ 洋食にいがた」だ。料理長の渡部雄樹さんは、バンコク伝説の洋食店「キッチン新潟」初代オーナー・渡部泰子さんの孫。祖母である泰子さんは店を閉め日本へ帰国しているが、祖母の意志を引き継ぐようにして開いたのが「居酒屋ビストロ 洋食にいがた」である。雄樹さんは日本で割烹の板前を皮切りに居酒屋、とんかつ店などで修業を積み料理の腕を磨いた。そしてタイへ来たのは2015年のこと。祖母が高齢を理由にキッチン新潟をどうしようか悩んでいた時期で、それなら自分がタイへ行こうと決意する。自分自身も仕事を変えようと思っていたタイミングだったという。

一番人気のオムライス(190B)。どこか懐かしさを感じるケチャップライスと卵の風味が食欲をそそる

雄樹さんが作る料理は“キッチン新潟”の味を踏襲している。なぜかと言えば、雄樹さんが幼い頃から食べていた食事がまさしく“キッチン新潟”の味、渡部家の味だったからだ。祖母の味を引き継いだというよりも、すでに体の中にあったまるでDNAのように染み込んでいた味なのである。そんな雄樹さんはまず当時のタニヤ店を担当。タニヤ店を閉めた後は2019年にトンローで「居酒屋にいがた」を開業。しかし、この店は漏電で火事に遭ってしまいやむなく閉店に追い込まれ、雄樹さんはプロンポン店の厨房を切り盛りすることになる。しかしコロナ禍が拡大したことに加え、長年勤めたスタッフも高齢になり店の運営が困難に。2021年12月にプロンポン店は売却となった。

ハンバーグドリア(250B)。たっぷりのホワイトソースとチーズ、ハンバーグが三位一体となった絶品ドリア

そして2022年3月、「居酒屋ビストロ 洋食にいがた」がオープン。当初はデリバリー専門店として営業していたが、2023年9月に念願の店舗営業をスタートさせた。「バンコクに和食店は充実していますが、日本人が愛してやまない“日本の洋食”の店が少なかったのでそこにこだわりました。店名にビストロを付け加えたのは、メニューにワインが合うようなイタリアンのニュアンスをプラスしたかったからです。リーズナブルな価格にして、日常使いできるような気軽に入れる店にしました」と雄樹さんは語る。祖母から受け継いだ“おふくろの味”に、雄樹さんの若い感性を融合させた魅力溢れるメニュー。ぜひ、「居酒屋ビストロ 洋食にいがた」でハートもお腹も満たしてみてほしい。

ロールキャベツ(140B)。ジューシーな肉だねとキャベツの甘みが口いっぱいに広がる
店舗情報
店名 ビストロ居酒屋 洋食にいがた
ジャンル ,
エリア
【BTS】トンロー
電話番号
02-125-7707
営業時間 火〜金17:00〜23:00
土日11:30〜23:00
定休日 月曜
駐車場 なし
VAT 7%
サービス料 10%
クレジットカード VISA , MASTER , JCB
LINE
所在地

78/5 Sukhumvit Soi 51


※掲載記事は取材時点の情報を元に作成しております。施設(またはお店・企業・物件等)の都合や現地事情により、実際の情報と記事内容が異なる場合がございます。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

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