ソディック(タイランド)
数値制御(NC)放電加工機の製造
NC放電加工機のパイオニア
注目製品は高品質金属3Dプリンタ
NC放電加工機メーカーの草分けとして知られるソディック(本社・横浜市)。ナノ加工機などに代表される世界最高水準の高精度と、NC装置からプログラミングまでのトータルサポートは、電子部品や自動車関連業界などから高い評価を得ている。同社の主要な生産拠点の一つが、タイ現地法人ソディック・タイランド。1990年4月に操業。これまでにタイ工場から出荷された工作機械などの製品は累計約2万8000台。その90%が海外向けの輸出だ。現在、欧米市場に約40%、アセアンや中国を含むアジアに約30%、日本に約20%を供給。タイ工場が世界の出荷庫の役割を果たしている。タイでの取引先は7割が自動車関連で、電子・電機部品が続く。2015年は、フィリピンとインドネシアに現地事務所(近々法人化)を設立し、ASEANでのインフラ事情の拡大を見込む。同社が昨年、目玉として世にリリースしたのが、金属粉末からミーリング加工まで行う3Dプリンタ「OPM250L」。従来の3Dプリンタは、金型の意匠面に使えるような鏡面仕上げは不可能だったが、同製品はそれを可能にし、複雑な形状にも対応する。また、他社製に比べても価格競争力もあるのが特徴。塚本英樹社長は「金属3Dプリンタとしては非常に完成度が高く、使用用途も広い。部品だけではなく、金型向けでもあります」と自信を覗かせた。不景気が続くタイだが、「OPMもそうですが、新製品で新規分野に提案しながら、顧客を囲い込みたい」(塚本社長)と、これまで築き上げた歴史と名声に甘んじることなく、新たな市場も視野に入れる。同社の飽くなき高品質なモノづくりは、まだまだ続いていく。
URL: www.sodick.co.jp
E-mail: morin@sodick.co.jp
※この情報は2015年9月現在の取材を元にしています