ソディック(タイランド)
数値制御(NC)放電加工機の製造
タイ進出から四半世紀
数値制御放電加工機のパイオニア
数値制御(NC)放電加工機メーカーの草分けとして知られるソディック(本社・横浜市)。ナノ加工機などに代表される世界最高水準の高精度と、NC装置からプログラミングまでのトータルサポートサービスは、顧客となる電子部品や自動車関連業界などから高い評価を得ている。
同社の主要な生産拠点の一つが、タイ現地法人ソディック・タイランド。1990年4月に操業。これまでにタイ工場から出荷された工作機械などの製品は累計約2万6000台。その90%が海外向けの輸出だ。現在、欧米市場に約40%、アセアンや中国を含むアジアに約30%、日本に約20%を供給。タイ工場が世界の出荷庫の役割を果たしている。
円高基調に振れるきっかけとなった85年のプラザ合意。これを受け、ソディックもタイ進出を決めた。輸出基地の創出という社運を賭けた重要ミッション。タイ工場がISO9002の取得にいち早く動いたのも、そうした必要からだった。核となる部品やソフトウエア、板金工程などについては可能な限り内製化。品質の維持や調達コストの削減、何よりも顧客との信頼を保つためには欠かせないという判断からだった。放電加工機など豊富なラインナップは現在、約25機種。月産は約120台を数える。
「 タイ進出から四半世紀。2軍からしっかり投げ込んできた成果が出るようになった」と、これまでの歩みを振り返り、しみじみと語る塚本社長。ラインの自動化など創造・実行に余念がないソディック。1軍プレーヤーとして華々しく活躍する今でも、その精神は若きチャレンジャーのままだ。