スギノマシン タイランド
高圧水洗浄・切断装置、微粒化装置、小型・精密工作機械、鏡面仕上げ工具、拡管・抜管工具等の開発・製造・販売
高圧水洗浄のパイオニア
武器は、工作機械の枠を超えた商品群
創業80周年を迎えた、工作機械メーカーのスギノマシン(本社富山県)を語る上で外せないのが、超高圧水を発生させるウォータージェットポンプだ。同社は、この分野の日本での生産シェアは約40%を超える先駆者として名を馳せる。とはいえ、強みはそれだけではない。
同社は大きく分けて2つの事業を行っており、その商品群は驚くほど多い。ひとつは、洗浄機や小型MC(マシニングセンタ)、「スパロール」と呼ばれる鏡面仕上げ工具などの生産設備を主とする精密機器事業。もう一方は、前述のウォータージェットポンプや、その技術を軸に微小な粉体を作る微粒化装置、原材料の攪拌(かくはん)装置などを展開するプラント機器事業。中でも現在、同社が注力するのは洗浄機。日本の基幹産業である自動車業界では、品質向上を目的に、洗浄工程への要求が年々高まっている。例えば、シリンダーヘッドやバルブブロックなど、複雑な形状をしたワーク内部に残る微量の切り屑までも、完全除去を求められる。
こうした流れは、アジアの自動車産業の集積地、タイでも同様だ。同社現地法人の中島英裕マネージングダイレクター(MD)は、「自動車メーカーが求める基準は高く、応えられる洗浄機は数少ないでしょう。(展示会)METALEXでは、水中洗浄から高圧バリ取りまでできるタレット型複合洗浄機を展示します」と自信を見せる。それもそのはず。同社はMCメーカーでもあり、加工から洗浄工程までを一社で取りまとめた加工ラインも数多く手掛け、製造工程を知り尽くしている。
11月23日、会場となるBITECでは、洗浄機の新たな時代が垣間見れる。
- ①多種多様な製品群。例えば、MCと洗浄機を組み合わせたラインと周辺工具まですべてを提供。写真は、高圧水とキャビテーションの相乗効果により、複雑形状ワークに残留する切り屑を効果的に除去する「CNC水中&気中洗浄機 JCC-U-JET」
- ②「性能と長寿命では他社には負けません」と中島MD
- ③タイを支える4人は左から蓼原セールスマネージャー、中島MD、浦田プラントマネージャー、小泉テクニカルマネージャー
- ④今年11月には、敷地内にショールーム兼技術者講習施設が完成