企業間の架け橋担う総合商社
ビジネスマッチングに注力
General Manager Corporate Planning Department
Anujtha Jaovisidha (Ninee)
アニュータ・ジャオビシダ
「TOYOTA TSUSHO (THAILAND)」は自動車や金属、化学、食品、物流など幅広い分野でさまざまな事業を行う総合商社。多彩な取引先同士をつなぎ合わせ、新たなビジネスを生む取り組みも近年加速している。AnujthaGMに話を聞いた。
主力事業は
自動車関連企業に対する原料やタイ製部品などの輸出入、サプライチェーンなどの管理ですね。輸出先はインドネシア、フィリピン、マレーシアなど東南アジアが中心です。大手含め、取引しているサプライヤーは1000社以上あります。仕入先の数は、ニーズに合った部品を提供するのに重要ですから、取引先の多さは当社の強みと言っていいでしょう。当社は物流や倉庫、金属加工のインフラを持っているので、貿易以外にも自動車業界でさまざまな仕事を行っています。例えば、部品の金属原料をお客さまの要求に応えて輸入し、費用対効果の高い形で販売できます。
当社の使命は、自動車関連企業の原料仕入れや販売などあらゆる面でサポートし、製造に集中できる環境を作ることです。なので、自動車の完成品輸出やシステム開発から、企業のタイ進出支援や福利厚生サービスの提供まで手広く行っています。事業ごとに子会社を設けているので、それぞれのサービス品質には自信がありますね。
自動車業界は次世代型車の普及が期待されます
ガソリン車から電気自動車(EV)へ移行するのは間違いないでしょう。ただ、これは一気に進むのではなく、まずハイブリッド車が普及し、プラグインハイブリット車、バッテリーEV(BEV)、燃料電池自動車(FCEV)と段階を追って進化していくと思います。
ただ、自動車関連企業はもちろん、我々も環境の変化に対応しなければなりません。既に自動車用の軽量パーツの需要は存在しており、これまで鉄で作っていたものをアルミニウムに変更するなど、使う素材も変わってきています。当社では次世代型自動車への生産シフトに適応するべく、ソリューション研究チームを立ち上げています。これから自動車事業の方向に合わせてどのような施策を採っていくべきか、ここで決めていきます。
EVの需要が高まれば、当社の化学品エレクトロニクス本部の役割はますます重要になると予想されます。自動車用パーツの軽量化には炭素繊維の活用が必要不可欠ですし、バッテリーはまさに化学製品ですから。
今後の展開は
自動車関連の仕事が大きい分、その他の領域がまだまだ小規模なことです。14〜16日に「サイアムパラゴン」で開いた「TOYOTSU JAPAN FESTIVAL 2019」は今年4回目で、日頃お世話になっている皆さまへの恩返しのためのイベントですが、当社の食料・生活産業本部の強化を目的の1つとしています。日本の特産品やご当地グルメを紹介し、タイ国内の需要を高めていきたいです。
我々は会社全体を俯瞰した「TTTC Group’s Management Mission Statement」を設定し、成長に繋げたいと考えています。さらに、総合商社としてさまざまな企業と強い関係性を持っている当社の強みを活かし、ビジネスマッチングも積極的に行っていきたいですね。工作機械を欲しがっている企業が当社に相談すれば、ニーズに合ったメーカーを紹介できますし、その逆もしかりです。
最近の実例で言えば、オープンしたばかりのデパートが輸入品で良質な商品を探していたところに、当社が「西川」のマットレスを輸入したことで、同店の4階に「西川AiR」の販売店がオープンすることになりました。まだまだ当社も多くの課題がありますが、あまり悲観的になりすぎないようにしています。それよりも今の仕事の楽しみを、より高いレベルに持っていくことが重要だと思っています。
休日はどのように過ごしていますか
大好きなゴルフをほぼ毎週やっていますね。ゴルフは1打失敗しても、次のショットを集中すれば挽回できます。1打1打、新たな気持ちになれるのが良いところだと思います。ゴルフは自分との戦いでもありますから、良い自分磨きにもなりますね。
TOYOTA TSUSHO (THAILAND)
02-825-5555
607 Asoke-Dindaeng Road, Kwaeng Dindaeng, Bangkok 10400
www.tttc.co.th
自動車関連の製品、部品、金属原料などの輸出入業務を中心に、食品や保険サービス、ユニフォームまで手がける総合商社。