WORLD SAHA FASHION CO., LTD.

「ワールド初の挑戦をタイの地で!!」
マネージングダイレクター 木村 秀雄

《プロフィール》
きむら ひでお
■1973年生まれ。山口県出身。1996年、早稲田大学理工学部卒業。2013年、早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了(MBA、恩蔵直人ゼミ)。1996年ワールド入社。ブランドマネージャー、国際事業部を経て、2016年11月より現職。
■座右の銘:Stay hungry, Stay foolish
■愛用のブランド:TAKEO KIKUCHI

 


 

1号店オープンから1年ですが
合弁会社設立は2016年11月で、セントラルチットロムにTAKEO KIKUCHIの1号店をオープンしたのが17年3月です。現在はサイアムパラゴン、エンポリアム、セントラルラップラオに続き、セントラルワールドに旗艦店を設け、5店舗展開となりました。TAKEO KIKUCHIは、フォーマルライン、カジュアルライン、アクセサリー(鞄、財布など)を展開しています。旗艦店には、“最高の贅沢を日常に”をコンセプトに、菊池武夫が自らクリエイティブディレクターとして企画の全てを担う「40CARATS&525」というハイエンドなコンテンツも用意しています。

 

最初のブランドをTAKEO KIKUCHIに選ばれた理由
ワールドとして進出する際に、パートナー企業であるサハグループの縫製工場がメンズメインだったことも理由ですが、市場調査した際に、タイのマーケットに魅力的なメンズの“ファッション”ブランドが少なかった点も挙げられます。そして、何よりも今回ワールドとして挑戦したかったのが、現地企画・生産です。そのためには、アイデンティティーの強いブランドが適していると判断し、TAKEO KIKUCHIを選びました。これまでワールドの海外事業において、現地での企画・生産を試みたことはありますが、現地の工場と本格的に取り組むのは初めてです。洋服は徐々にそのシェアを上げており、レザーグッズはすでにその多くを現地で企画・生産しています。加えて、洋服のパターンも日本人とは違う体型、つまりは現地のお客様に合わせたパターンを本国と共同開発しています。これも初の試みです。

 

まさに現地化ですね
ワールドの海外事業は、日本のやり方で日本の商品を売ることを主流としてきましたが、その反省点から、マーチャンダイジング・マーケティング・オペレーションの“現地化”を掲げました。個人的には、ブランドありきで売ることも大事ですが、お客様に選んでいただくということを忘れずに、現地のニーズに寄り添う努力も必要だと思っています。これからは洋服のファッションだけでなく、生活全体を取り巻くライフスタイル提案をしながら、現地のお客様に「選ばせるのではなく、選ばれるブランド」になることを目指すべきだと思っています。当然、価格帯も現地の物価水準を加味した価格としています。今回の試みが成功すれば、タイを中心に、経済成長性の高い隣国(ASEAN)へ拡げる足がかりとなる可能性も秘めています。

 

実際の販売状況はいかがでしょう
熱帯であるタイにもかかわらず、ジャケットの販売が多いことに驚いています。それも、シニアやビジネスパーソンだけでなく、若年層も含めた多くのお客様にTAKEO KIKUCHIのジャケットをお買い上げいただいています。そこで、デザイン性だけではなく、新素材を使った通気性や伸縮性といった機能性の高い商品のラインナップを増やしました。タイのお客様が、仕事だけではなく、ライフシーンに合わせてジャケットを羽織る際にTAKEO KIKUCHIを気軽に選んでいただけるよう、今後も現地に根ざした商品開発に力を注いでいきます。

 

海外赴任は初と聞きました
今回のプロジェクトは自ら立案し、経営陣の前でプレゼンテーションをした結果です。サハグループを選び、交渉のテーブルにつき、契約を交わして、念願のASEAN進出を果たしました。すべてをゼロから構築してきたことになります。当然、プレッシャーは感じますが、やりがいも大いに感じています。単身赴任ですが、立ち上げにおいて事業に集中させてもらいたいという私の要望を踏まえ、家族と話し合いました。とはいえ、一時帰国は少々多くしています。やはり家族は何よりの支えですから。

 

「2001年から早稲田大学男子ソフトボール部のコーチをしています。全日本大学ソフトボール選手権大会・優勝4回(3連覇含む)を誇り、数年前にはプロ野球選手を輩出しました」

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