横河電機(タイランド)
制御・計測機器・システム等の開発・販売・保守
パフォーマンスギャランティー制度を導入
ストック型ビジネスのFA事業に注力
石油化学コンビナートや発電施設などプラント制御では屈指の老舗企業・横河電機は、2015年で創業満100周年を迎える。その制御ノウハウは工場などの生産管理にとどまらず、幅広い産業や現場での自動化、省力化などファクトリーオートメーション(FA)にも活用されている。景気の波に左右されない安定的なストック型事業。一方で、この一年余りの間に半分以下にまで値崩れした原油価格の下落は、思惑が絡まって不透明な様相を呈している。「こういう時こそ確かな収益源としてFA事業に取り組んで行きたい」と青山毅現地法人副社長は力を込めて話す。
現法のYokogawa (Thailand)は昨年11月で25周年を迎えた。創業から四半世紀。タイ最大の国営企業PTTやサイアム・セメント・グループ(SCG)など石化プラント大手と共に成長を続けてきた。だが、「プラント事業は2015年、抑制的になる可能性が高い」と青山副社長。原油市場の低迷、重厚産業の弱含みは予想以上に深刻で、こうした状況下でも10%超の成長を見せるFA事業へ軸足を移していこうというのが戦略だ。
幅広い業種に提案型営業を展開する中でも取り分け関心を持っているのは、食品加工業界やコンシューマー業界、それに一般製造業界。電気や水など欠かすことのできない生産現場のライフライン。どれだけムダがあるかを「見える化」で提案し、省エネ・省力化を具体的な数値で保証。万が一にも達成できなかった場合は「代金は要りません」という仕組みが、昨年から導入した「パフォーマンスギャランティー制度」だ。自信があるからこそできる、その真骨頂を見た思いがした。